春から初夏の期間限定 竹筒の中にできる竹水を飲んでみる

開墾がおもしろくて、ついつい休憩もとらずに動き続けてしまう。
前かがみで作業していると腰が痛くなるので、時々、身体を起こして、のびをします。

ふと、ざわわざわわと風の吹く音が心地よかったり、鳥の声が近くで聞こえてきたり。
風が吹いて、たんぽぽの綿毛が青い空に向かって、いっせいに、ふわあっと飛んで舞い降りる。

のど渇いたな~

ひと休みのスイッチが入る。
ノコギリ鎌も鍬もそのまま畑に置きっ放しにして、竹水を採りに竹林へ行きました。

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自然の神秘 竹の中に水がある

竹水とは、春から初夏にかけて、竹の地下茎から吸い上がってくる水のことです。
1年のうち、20日間ぐらいしか採ることができません。

勢いよく成長した若竹をゆさゆさと振ってみると、チャプッと音が聞こえます。
山は静けさの中にも、いろいろな音色を発しています。
風の音、鳥の鳴き声、葉と葉が重なり合う音、水が流れる音。
若竹に耳を近づけて、竹水の音を聴く。
この辺からありそう。
節のところで切ってみます。

(孟宗竹)若竹を切ってみると・・・

ありました。自然の恵み竹水。無色透明ですね。

竹水

他の節も切ってみると、量は多かったり少なかったりしますが、どの節にもあります。
竹のコップにそれぞれを1つに合わせていただきます。

味はふつうの水と変わりありませんが、タケノコの香りがして、口あたりはまろやか。口の中がスッキリします。

竹の器でいただく竹水

節のところで切っておくと、1~2時間がたてばコップ一杯分くらいは溜まっています。
ひと休みのたびに竹水を採りに。
ただし、竹水を飲むことができるのは春から初夏にかけての期間限定。
5月ごろが最適ですが、その年の気候によっては時期が前後しているように思います。

地中に向かって竹の根っこがビッシリ。

竹の根っこ ビッシリ

地中から吸い上げる水はミネラルが豊富だそうで、畑の肥料になるらしい。

どんどん広がる竹林がイノシシの遊び場

春から初夏にかけて、タケノコはあちこちに芽を出します。
うっかり見逃すと、畑の中にも。
畑の中に生えていたら、すぐに刈って収穫。
イノシシに見つかると掘り起こされて、畑がグチャグチャになってしまいます。

親竹を残して、収穫しきれないタケノコの芽は土に近いところで切って倒しておきますが、間に合わない。
イノシシが掘り起こして、竹林がデコボコになってしまいました。
竹林が竹藪になってしまいそうです。

竹水を飲んで、竹林を整備。

切った竹は支柱にするのだけれど、竹を割るのが重労働。
簡単そうに見えて、力が必要なのです。

汗ばむ盛夏も開墾作業が続きますが、竹林がつくる涼しい日陰でひと休み。