はじめてのこぎん刺し ピンクッションをつくろう

こんにちは。
お山の畑をのんびり開墾しながら、綿を栽培しています。
自然のままに育った綿を糸にして刺繍をしたら、かわいいだろうなと、ちくちく修業を始めました。

津軽の民芸、刺し子刺繍のひとつ、こぎん刺し。
江戸時代、青森県津軽地方の農民により生み出されました。
麻でつくられた着物に木綿糸で施された刺繍。装飾としてだけではなく、模様のひとつひとつが保温と補強のために働いている。日常生活を支えてきたこぎん刺しの美しさがそこにあります。

はじめてのこぎん刺しワークショップを体験してきました。

スポンサーリンク

こぎん刺しでピンクッションをつくろう

こぎん刺し用の材料は、手芸ショップなどで販売されています。

材料

・こぎん針
・こぎん糸
・こぎん用の布(初心者はこぎん刺し用のコングレスという布が使いやすいです)

こぎん糸と布との色合わせが楽しい。糸の色は薄茶、布の色は赤を選んでみました。

どこから刺しはじめるの?

どこから刺していくのか、始まりはどこなのか。

布を4つ折りにして、中心をつくります。
大切なポイントは、刺し始め。図案の中央の段の中心から。
中心から左に刺していきます。刺し始めた位置から反対方向の段に必要な糸を目分量で残しておきます。片方の1段分を刺し終えたら、反対方向の1段分を刺します。
この最初の1段が基準になります。

図案の見方がわからない

今回の図案は、菱刺し”亀甲”。模様(もどこ)には名前がついています。

規則性のある こぎん刺しの模様

タテとヨコの線が布の糸、□の部分が針を刺していく穴。ヨコに引かれている太い線が刺し糸。
図案の見方がわかれば、初心者の私にもできそうです。

2・4・6の偶数目で1段ずつ刺していきます

こぎん刺しは奇数目、菱刺しは偶数目で直線的に刺していくそうです。組み合わせは無限。オリジナルデザインを考えるのも、おもしろそうです。

右から左へ刺していきます。

右から左へ 一方向に刺していく

4目数えて、針を通します。
2目数えて、布の裏側から針を通します。
このように目を数えながら、繰り返して刺していきます。

 一段間違えました

刺し目がずれてます。戻って、刺し直します。

菱刺し 亀甲

刺し終わりました!4時間くらいでできました。
ちくちく刺していると、その規則性や手触りからか、心が落ち着きますね。
無心で一針一針に集中していました。

針山を器にはめ込む

完成したものを丸くぐし縫いします。
中に綿をぎゅうっと入れながら、糸を引いて搾っていきます。
針山を入れる容器に合わせながら、形を整えます。
ボンドでくっつけたら、できあがりです!

こぎん刺し ピンクッション

暮らしを支える一針に込められているもの

材料を準備してみたけれど、何からすればいいか、よくわからない。そういうときは、ワークショップに参加して体験してみるのもいいかもしれません。

ワークショップでは、図案の見方や基本の刺し方を知ることができます。
わかりやすくポイントを教えてもらえるので、楽しくつくることができました。

つくってみると、こぎん刺しの模様には名前があって意味があることも伝わってきます。日々の農作業を行いながら、心を込めた、暮らしを支える一針は美しい。その一針には、この刺し子をした着物を着る家族を思う心が込められている。お守りのようなものです。

暮らしを支えていくとは心を込めること、心が落ち着く時間をつくってくれました。
楽しい!かわいい!はじめてのこぎん刺しには、ピンクッション、おすすめです。
今度は何をつくろうかな。

【NEXT WORK】
こぎん刺しのイベントに参加します。
制作の様子をご紹介します。